明智先生の小道具
明智先生は探偵であるため、様々な小道具を身につけております。ここでは、その幾つかを紹介していくことにします。
明智タバコ
愛煙家である明智先生にとって欠かせぬもの。紙巻きで銘柄は『LARK（「
氷柱の美女
」）』、『CABIN'85（「
炎の中の美女
」
）』が確認されている。なお、「
死刑台の美女
」では、珍しくシガリロを吸っている。
しかし、助手の文代に喫煙を咎められることも多い。「
白い人魚の美女
」では口にしたタバコを取り上げられてしまい、「
天使と悪魔の美女
」では事務所に“節煙”の掲示が行われ、「
白い素肌の美女
」ではついに事務所内禁煙が言い渡されてしまう（関係ないが、波越警部のタバコ（銘柄は『ハイライト』）は、文代のストレス解消のため、ズタズタに引き裂かれてしまうことあり）。
もちろん、明智先生のこと、タバコは嗜好品としてだけではなく、様々な局面で使われることがある。落とし穴に閉じ込められたとき、タバコに火を点け、その煙が流れる方向で脱出口を発見したことがある（「
白い素肌の美女
」）。
また、ライター（ロンジンかダンヒル）には鏡がつけられており、尾行者を発見することに使用される（『
鏡地獄の美女
』）。
明智背広
ダンディな明智先生を代表するアイテムの一つ。明智先生は休暇の時や入院しているとき、旅先以外は、常に背広を着用されている。仕事中ノータイであるシーンを見ることができるのはかなり珍しく、「
妖精の美女
」での植木屋さん姿はプレミアものであろう。
さらにプレミアものな格好は、「
大時計の美女
」での野良仕事ルックである！ いったい明智先生はこのような衣装をどこで手に入れたのであろうか？
また、「
白い素肌の美女
」では、珍しい和服姿を披露しているが、これも実に似合っていた。
さて、この明智背広は、変装中の衣服の下に着ていても着崩れしたりしわが寄ったりすることがないことから、良い仕立てのものを特注しているようである。それを裏付けるかのように、背広の襟の裏にはヤスリ（「
浴室の美女
」）や、ドライバー（「
赤いさそりの美女
」）を隠せるようになっている。
明智カバン
カバンである（当たり前か(^^;）。ダンディな明智先生なので、収められている着がえは当然下着やシャツだけではない。「
黒水仙の美女
」で、カバンの中を少し垣間見ることができるので、明智先生ファンは要チェック☆。
カバン上面に、“Ｋ・Ａ”のイニシャルが記されている（「
禁断の実の美女
」）。
また、明智先生十八番の変装道具もカバンの中に収められているようであり、それは休暇中であっても変わらないようだ（「
湖底の美女
」）。
さらに、着がえなどを入れているカバンとは別に、捜査に使用する道具をしまっているカバンも存在する。こちらのカバンの中には多種多様な実用に耐える道具が収められており、砒素を検出する砒素鏡反応を試験することができる器材が収められていることが確認されている（「
赤いさそりの美女
」）。
明智肉体
原作では銃を撃ったり立ち回ったり、とけっこう肉体派な明智小五郎であるが、天知茂演ずるところの明智先生は、「
天使と悪魔の美女
」において、“たくましい身体……”と言われたことがあるにしても、実はけっこう弱い（笑）。
「
浴室の美女
」では、下っ端刑事（なんと宮口二郎＠ゾル大佐と池田俊介＠キカイダー０１）を華麗に投げ飛ばしていたのだが、「
白い人魚の美女
」では、犯人と同じ格好をしていたため、波越警部に取り押さえられてしまう。また、「
妖精の美女
」においてもこれまた妙な格好をして黄金仮面と取っ組み合いをするが、華麗な技を繰り出す間もなく黄金仮面には逃げられてしまい、あまつさえ「
赤いさそりの美女
」では犯人と取っ組みあい揉み合っているうちに、隙を突かれてもう一人の犯人に刃物で刺されて重傷を負ってしまう。
しかし水泳は得意のようで、特に潜水して長距離を泳ぐことについてはピカイチである。この特技のおかげで、「
浴室の美女
」や「
妖精の美女
」、「
桜の国の美女
」、「
天使と悪魔の美女
」では、危ういところから難を逃れている。
ディスコダンスは苦手な模様（「
白い素肌の美女
」）だが、チークダンスは踊れるようだ（「
天国と地獄の美女
」）。
また、明智肌は、ロウソク責めを受けても平気だ。二回経験している。
明智頭脳
いかなる犯罪をも見抜き、いかなる悪の企みをも粉砕し、いかなる犯人のトリックをも看破することができる、怜悧かつ明晰な頭脳。ただし、犯人が妙な格好をして犯行を犯しているのを見ると、その真似がしたくてしたくてしかたがない、という奇癖も併せ持つ欠点あり。
また、記憶力も素晴らしく、明智先生を相手に神経衰弱をしても、勝つ見込みはほとんどないようだ（「
天国と地獄の美女
」）。
明智ハート
明智先生の心は熱い正義に燃えている。「
黒水仙の美女
」で、大金と美女の誘惑に対して、
「金と女性の誘惑に乗らないのが探偵の心情」
、と言い切る明智先生は実にかっきょいいのである。
しかし、美女を見ると簡単に萌えてしまう、という欠点もある。美女であれば、独身だろうが人妻だろうが見境ない明智ハートであった。
もっとも、その明智ハートあればこそ、固く凍り付いた美女の心を溶かすことができ、真犯人を探し当て、さらには虎口を脱することができるのである。
明智趣味
明智先生は激務を癒すため、山間の湖に出かけるのが趣味のようである。山でなく、海でなく、というところがちょっと心理的に興味深いものがある。それはともかくとして、シリーズ開始早々の「
氷柱の美女
」で箱根・芦ノ湖で明智先生は寛いており、続く「
浴室の美女
」では、榛名湖で休暇を過ごしていた明智先生が波越警部からの出動要請を渋る様子が描かれている。さらに、「
湖底の美女
」では、事務所一同で白樺湖に出かけたところで事件に巻き込まれてしまう。この時も、休暇中だから、と称して事件に関与するのを渋っていたところを見ると、明智先生は休日と仕事とをきっちりと分けて考えるライフスタイルを有しているようだ。
他の趣味としては、釣りに興味があるようで、「
氷柱の美女
」で釣糸を垂れているときに、この作品のヒロイン柳 倭文子に出逢っている。また、「
魅せられた美女
」では磯釣りをしていたとき、（仮装）自殺の現場を発見することになる。さらに、「
炎の中の美女
」では、磯の香が好きだという発言をしており、また三角館の主・鳩野玄太郎からコレクションの釣竿を譲り受けている。
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